Captain Jack / キャプテン・ジャック (Billy Joel / ビリー・ジョエル) 1973



Saturday night and you're still hangin' around
You're tired of livin' in your one-horse town
You'd like to find a little hole in the ground
For a while

土曜の夜 おまえはまだうろついてる
ちっぽけな町の暮らしに疲れちまったんだ
どこか地面に隠れる小さい穴でもあいてないかと
しばらく探してみたりする

So you go to the village in your tie-dye jeans
And you stare at the junkies and the closet queens
It's like some pornographic magazine
And you smile

そして絞り染めのジーンズをはいて
ヴィレッジに出かける
麻薬中毒者や隠れ同性愛者をじっと見るんだ
"ちょっとしたポルノ雑誌だね"と
おまえはニヤリ微笑むんだ

Captain Jack will get you high tonight
And take you to your special island
Captain Jack will get you by tonight
Just a little push and you'll be smilin'

今夜"ジャック船長"がいい気分にしてくれるさ
おまえを特別な島に連れていくんだ
今夜"ジャック船長"が通り抜けさせてくれるさ
少し背中を押したら おまえは笑顔になるだろう

Your sister's gone out. She's on a date
And you just sit at home and masturbate
Your phone is gonna ring soon
but you just can't wait
For that call

おまえの姉さんが出かけてった デートなんだ
おまえはただ家にとじこもり
マスターベーションかい
おまえの電話がすぐに鳴るだろう
でも おまえはその電話が待ちきれないんだ

So you stand on the corner
in your New English clothes
And you look so polished
from your hair down to your toes
Ahh, but still your finger's gonna
pick your nose
After all

そして新しい英国製の服を来て街角に立つおまえ
頭から爪の先までピカピカに磨かれたみたいだ
ああでもおまえは いまだに
指で鼻をほじくるだろう
結局はね…

But Captain Jack will get you high tonight
And take you to your special island
Captain Jack will get you by tonight
Just a little push and you'll be smilin'
Oh yeah...

今夜"ジャック船長"がいい気分にしてくれる
おまえの特別な島に連れてってくれる
今夜"ジャック船長"が手伝ってくれるのさ
ちょっと背中を押すから
おまえは笑顔になればいいんだ
Oh yeah...

So you decide to take a holiday
You got your tape deck
and your brand new Chevrolet
Ah, there ain't no place to go anyway
What for?

そしておまえは休暇をとることにする
テープデッキを新しいシヴォレーに積むけれど
ああ どこにも行くあてはないんだよ
なぜなんだ?

So you got everything, aw but nothing's cool
They just found your father in the swimming pool
And you guess you won't be going back to school
Anymore.

すべて手に入れたけど 素敵なことは何もない
さっき おまえの父親が
プールで浮かんでるのが見つかったのさ
おまえは思うんだ 学校に戻ることはないだろう
もう二度と…

But Captain Jack can get you high tonight
And take you to your special island
Aw Captain Jack will get you by tonight
Just a little push and you'll be smilin'
Ooh yeah...

でも今夜"ジャック船長"がいい気分にしてくれる
おまえを特別な島に連れていくんだ
今夜"ジャック船長"が通り抜けさせてくれる
ちょっとだけ押すから おまえは笑顔になればいい
Oh yeah...

So you play your albums, and you smoke your pot
And you meet your girlfriend in the parking lot
Oh but still you're aching
for the things you haven't got
What went wrong?

おまえは自分の曲をかけ マリファナを吸うんだ
ガールフレンドとは駐車場で会うんだな
ああでも おまえは
いまだ持ってないものを欲しがるんだ
何がいけなかったのか?

And if you can't understand
why your world is so dead
Why you've got to keep in style and feed your head
Well you're 21 
and still your mother makes your bed
And that's too long

おまえはわからないのか?
自分の世界がどうしてそんなにひどいのか
自分流ってものがありながら 
頭に栄養が必要なのか
そうさ 21歳にもなって
母親がベッドメイクをしてるもんな
それって親離れしてないってことだぜ

But Captain Jack will get you high tonight
And take you to your special island
Well now Captain Jack will get you by tonight
Just a little push and you'll be smilin'

でも今夜"ジャック船長"がいい気分にしてくれる
おまえだけの特別な島に連れていってくれる
今夜"ジャック船長"が手助けしてくれる
ちょっと注射針を押すだけで
おまえは笑ってくれるよな

Writer(s): Billy Joel

one-horse town=ちっぽけな町
tie-dye=絞り染め
junkie=麻薬[ヘロイン]常習者
closet queen
=Gay male who does not admit that he's gay and pretends that he is straight all the time to his friends/family.
get you by=(人を)通り抜けさせる
cf.from head to toe=頭の先から爪の先まですべての部分で
smoke pot=マリフアナを吸う
ache for=〔…に〕心を痛める、〔…に〕あこがれる

Released in 1973
From the album“Piano Man”

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5月の月イチ・ビリー。ドゥービー、ポールの来日により、通常の和訳のペースがちょっと乱れて、あやうく"月イチ"シリーズを飛ばしてしまうところでした…(^▽^;)。何とかセーフ。ビリーファンのみなさま、お待たせしました。でも、今回取り上げるこの曲"キャプテン・ジャック"は、もしかするとあなたの持っているこの曲の印象をガラッと変えてしまうかも…!

◆アルバム"Piano Man"に収録された「Captain Jack」。ビリーの初のライヴアルバム「Songs In The Attick」にも収録されましたね。
「ジャック"船長"がおまえを笑顔にしてくれるさ」…詳しい歌詞を知らないときは、ビリーが自分のことを"ジャック船長"と言っていて("歌ってくれよ、ピアノマン"みたいな)、"僕の歌を聴いてよ。笑顔にしてあげるから"っていう歌かな?と勝手に思って言いましたが…違っていました。

この歌は…ビリーによると…"ドラッグ反対(アンチ・ドラッグ)"の歌 だそうです。エッ?ソウダッタノカ (゚Д゚)ノ

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◆この曲のWikipediaに、次のようにありました。(和訳は僕がざっとしてるので100%正確ではありません、あくまでも大意ということで…)

ビリーはロング・アイランドのオイスター・ベイの彼のアパートで座っているとき、1971年の終わりのころに“Captain Jack”を書いています。窓の外を見ながら、何か歌を書くのにインスピレーションが湧くようなことを探していました。通りには公営住宅があって、ビリーはその辺りに住む。教養を与えられていない10代の若者たちが"キャプテン・ジャック"と呼ばれるヘロインの運び屋からモノを受け取り住宅に入っていくのを観察していました。
"ニューヨーク郊外のよく見る光景さ"…"僕は旅行して 世界中に同じような町があるのを見てきたんだ。この曲は残酷な曲さ。でも時には 残酷な方がいいんだよ。気を付けなきゃだめさって、人を怒らせた方がよかったりすることもあるんだ…。


なんと"キャプテン・ジャック"は薬物のディーラー、正義の味方ではなく悪役だったんです!

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キャプテン・ジャックがしてくれること…今夜ハイにしてくれる、特別な島に連れてってくれる。いろんなものを"切り抜け"させてくれる、そして「ちょっと"押し"て笑顔にさせてくれる」んです。"Just a little push"…さて、何を押して笑顔にしてくれるんでしょう?
 これも、最初は無言で背中をポンと押した?…『誰も見てないけど俺はおまえが頑張ってるの知ってるぜ』みたいな励ましかと思っていましたが…これはもしかすると、そんな"励ましのプッシュ"に見せかけての…薬物の注射器のことだったりして…。ドラッグといえば、飲むだけでなく"打つ"ものもある。

はい、いずれにしてもこの曲は、ドラッグにはまっていく若者を歌っている歌。コーラスの"ジャック船長"を歌う部分は意味合いとしては、こんな感じなんですね。

ドラッグが今夜きみをいい気持ちにさせてくれるよ
ドラッグはきみを自分だけの世界にトリップさせてくれる
"クスリの運び屋"が別世界に行きたいきみを手助けしてくれる
ほんの1本打てば それで世界は薔薇色でみんな笑顔さ


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"ほんの少し押せば、きみは笑顔に"…
ビリーは"そんな笑顔はドラッグを使ったものじゃないか。ホントの笑顔じゃない!"
と歌っていたんですね…!
おおっこのスケールがだんだん大きくなる感じのこの曲にはこんな意味があったんだ。
うーむ、今回の和訳はなかなかヘヴィでした。思っていたのとある意味"逆"だった。

◆ところでこの曲の歌詞には父親と母親が1度だけ出てきます。
「父親はプールにいるのが見つかった」…おそらく遺体として見つかったんでしょう。自殺?他殺?犯人は…? 主人公は「もう学校に行くことはない」と供述。
「母親がいまだにベッドメイクしている」…実はこれはおかしいのかどうか、僕にはわかりませんが、欧米だったらありえないのかな。オトナになった自分の部屋に母親が自由に出入りできる…ってことだもんな。それだけ過保護に育てられてるんだ、ってことですよね。

◆2008年のシェア・スタジアムでのライヴです。アメリカの人は"キャプテン・ジャック"が何者なのか、知ってるのかな?
↓↓↓↓↓


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ソングス・イン・ジ・アティック
ビリー・ジョエル

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(Billy Joel)"Just The Way You Are"でブレイクする前の初期の曲たち。
You Look So Good To Me / ユー・ルック・ソー・グッド・トゥ・ミー 1971
If I Only Had The Words (To Tell You) / 愛する言葉に託して 1973
Piano Man / ピアノ・マン 1974
You're My Home / 僕の故郷 1974
The Entertainer / エンタテイナー 1974
Summer, Highland Falls / 夏、ハイランドフォールズにて 1976
James / ジェイムズ 1976
New York State Of Mind / ニューヨークの想い 1976
I've Loved These Days / 楽しかった日々 1976

(今日のお弁当)ドライカレー弁当
カレーと野菜で味付けしたひき肉を載せたタイプのドライカレーです。目玉焼きは、以前テレビで見た「ホテルで食べるような目玉焼き」を作るコツを実践。①まず卵をそおっとザルにあけます。すると白身の水っぽい部分がザルの目から下に落ち、弾力のある部分だけが残ります。②油をひいたフライパンは火を強すぎないようにして、じっくり。水はかけません。そんな感じでやると、おいしそうな目玉焼きが…!(玉子を割る際に傷つけないようにすれば、あとはなんとか・・・さあ、きみもやってみよう! ←たかが目玉焼きくらいで上から目線はやめなさい)

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コメント

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気になってたあの曲

 自分は、中古で買った"ストレンジャー"ってタイトルの(ボロボロの)ベスト盤CDでこの曲を聴いてましたが「キャプテン・ジャック」って誰やねん!と不思議な曲な印象でした。

 そしてめっ太さんの明かした真相は・・・ビリーらしい現代的な、ハードな物語でしたね。やっぱビリー・ジョエルは骨太だなぁと改めて思いました。

 彼の歌はいま現代でも言葉をいくつか入れ替えればタイムリーな歌詞になりそうなところが凄いです。和訳ありがとうございました。

No title

kenさん、コメントありがとうございました。ホントそう思います。この歌、1973年の作品なんですよ。ビリーが先見性と社会性を持っていたとも言えるし、人間の歴史はドラッグの歴史、とも言えるのかな。ラヴソングの間にこんな曲もあったんだ、ど、僕も改めて驚いています。