New York Mining Disaster 1941 / ニューヨーク炭鉱の悲劇 (Bee Gees / ビージーズ)1967



In the event of something happening to me,
There is something
I would like you all to see.
It's just a photograph of someone that I knew.

僕の身に万一何かが起こった場合には
あなたたちみんなに
できれば見てほしいものがあるんです
僕のかつての知り合いの写真なんです…

Have you seen my wife,
Mr. Jones?
Do you know what it's like on the outside?
Don't go talking too loud,
you'll cause a landslide,
Mr. Jones.

僕の妻を見たことがありましたっけ?
Mr.ジョーンズ
外の世界でこんな可愛いひと知ってます?
大きな声でしゃべってはいけませんよ
地すべりを引き起こしてしまいますから
Mr.ジョーンズ

I keep straining my ears to hear a sound.
Maybe someone is digging underground,
Or have they given up
and all gone home to bed,
Thinking those who once existed must be dead.

ずっと耳を澄ませて音を聞いてます
もしかして誰かが地面を掘ってくれてるのでは
それともあきらめて
みんな家に帰って床に就いてしまったか
一度は生きてた人も
死んでしまったに違いないと思って…

Have you seen my wife,
Mr. Jones?
Do you know what it's like on the outside?
Don't go talking too loud,
you'll cause a landslide,
Mr. Jones.

僕の妻を見たことありましたか?
Mr.ジョーンズ
外の世界でこんなきれいなひと知ってます?
大きな声でしゃべってはいけません
地すべりを引き起こしてしまいますから
Mr.ジョーンズ

In the event of something happening to me,
There is something I would like you all to see.
It's just a photograph of someone that I knew.

僕の身に万一何かが起こった場合には
あなたたちみんなに
できたら見てほしいものがあるんです
僕のかつての知り合いの写真なんです…

Have you seen my wife,
Mr. Jones?
Do you know what it's like on the outside?
Don't go talking too loud,
you'll cause a landslide,
Mr. Jones.

僕の妻を見たことありましたか?
Mr.ジョーンズ
外の様子がどんなだかわかりますか?
大きな声でしゃべってはいけません
地すべりを引き起こしてしまいますから
Mr.ジョーンズ…

Songwriters
BARRY GIBB, ROBIN HUGH GIBB
Lyrics c Warner/Chappell Music, Inc., Universal Music Publishing Group

in the event of=万一...の場合には
strain one's ears=聞き澄ます

Released in 1967
US Billboard Hot100#14
From The Album“Bee Gees' 1st”

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ビージーズのデビュー曲。デビュー曲のテーマに"炭鉱での事故と生に向かって頑張っている生存者"を選ぶなんて、変わったグループだなあと思っていました。

◆この曲のwikipediaにも
彼らのボックスセット"Tales from the Brothers Gibb (1990)"のライナーノートには、この曲は1966年のウェールズのアバ―ファン(Aberfan)炭鉱の事故にインスパイアされたもの、また、ロビン・ギブによると、ニューヨークの炭鉱事故は1941年ではなく1939年であった、などの情報がありました。

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ただ、先日彼らのドキュメンタリー「Keppel Road : The Life And Music Of The Bee Gees(1997)」を見ましたが、この曲について書かれたときの彼らのコメントがなかなか面白かったです。彼らの故郷の英国での炭鉱の落盤事故があったから…だけではない、彼らの状況はこんな感じだったようです。

◆ビージーズは1958年に父親の仕事の都合で家族7人、オーストラリアに移住。お小遣い稼ぎに歌うようになります。彼らの音楽活動がスタートしました。

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オーストラリアで人気の出たビージーズに、ビートルズのマネージャーだったブライアン・エプスタインが目を付けます。ブライアンは自分で経営する会社の新人マネージャー(ロバート・スティッグウッド)をオーストラリアに生かせ、ビージーズはワールドデビューすることになりました…。

バリー)この時、アーティストとして本格的に成功するためにオーストラリアを出てイギリスに帰ろうと決意したんだ。ちょうどビートルズがオーストラリアに進出した頃で彼らは大勢のファンに迎えられていた。だから僕らも第二のビートルズになろうと思ったんだ。
モーリス)僕らの"Three Kisses of love"がビートルズの"She Loves You"とそっくりだった。それに彼らもイギリス人だ。「With The Beatles」のアルバムジャケットを見たときは"僕らの理想像だ"と思った。タートルネックも影に隠れた表情も魅力的だったしポールのベースさばきは僕の憧れだったんだ。僕はビートルズの曲でベースを練習したから今でも全曲弾けるよ。ビートルズに多大な影響を受けて完成したのが「ニューヨーク炭鉱の悲劇」なんだ。
バリー)オーストラリアからイギリスに渡り初めて聴いた曲が"Strawberry Fields Forever"だったんだ。
ロビン)僕たちの曲の方がシンプルだけど、明らかにビートルズの雰囲気を帯びているね。あの曲を作った頃、僕たちはかなり落ち込んでいた。まるで真っ暗な炭鉱で作業をしているみたいで世界に取り残されたようだった。そんな感情が"僕に何かあった時のために…"というあの曲の歌詞を生み出したんだ。

また、これもウィキペディア情報ですが、ポリドールレコードでバリーとロビンは停電に会い、真っ暗ななか階段でこの曲を書いたといいます。廊下に響き渡る声を聞いてると、まるで炭鉱に閉じ込められたような気分だった…。

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彼らの故郷である英国の炭鉱に事故がきっかけになったことに合わせて、停電時の体験、そして彼らの精神状況も含め、この曲のモチーフになったということなんですね。またメロディやアレンジについてはビートルズ!がベース。"Strawberry Fields"かあ、言われてみれば…という感じだなあ。"Eleanor Rigby"って感じもするな。

◆さて歌詞ですが「ジョーンズ」さんに「Mr.」を付けていることから、ジョーンズさんは炭鉱夫の同僚ではく上司もしくは雇い主ではないかと思い、和訳は敬語にしました。また、当初は"Do you know what it's like on the outside?"を"外の様子がどんなか知ってますか?"と訳したのですが、事故に遭ったのは同時だろうから、それもヘンだな?と思い他の解釈を考えました。そこで辿り着いたのが、"僕の妻を見たことありますか?"に続いて"こんな"What it's like"(きれいな女性を)知ってますか?"と聞いたんじゃないかなという説です。本当にそこまでベタ誉めするほどそう思ってたかどうかは別として、2人きりで閉じ込められて明るい話をして元気を出そうとわざと言ったのではないか。そしたらジョーンズさんが"ヒューヒュー"とか言ったんでうるさくて落盤につながるとまずいと"ウルサいですよ"と。ただ確信を持てないので、ここは"ダブルミーニング"なのではないかと、両方の解釈を訳にしました(逃げたな~ずるいぞ)。

◆最後に最初の部分"In the event of…"の部分と、その"写真"が誰の写真だったか、という謎にも迫りたいと思います。
まず"写真"が「妻の写真」だったら"someone that I knew"とは言わないだろうし、もし自分に何かあったらなぜその写真を見てほしいのか…がわかりません。
そこで思ったのが、この部分は主人公が炭坑の事故から奇跡的に生還し、その時のことを回想して話してる部分なのではないか…と。そしてその写真は、主人公やMr.ジョーンズ、ほか炭鉱の仲間たちの写真なのではないか。
 彼は今回事故に遭い、生死をさまよいましたが、生きていくためには炭鉱夫の仕事を続けていかなければいけません。それは落盤事故に遭う可能性もまたあるということ。だからもし彼の身に何かあったなら、どうせ助からないと思わないで、こうやって生還した僕らの写真を見て思い出してほしい。きっと生きるために最後まで頑張っている生存者がいるんだと思って救助活動を続けてほしい、って意味なんじゃないかな。
またこの曲は終盤、まるで生命が終わろうとしている?のを暗示するかのようにテンポがゆっくりとなりますが、そのあとテンポは力強くなりますね。これは助かることを暗示しているのかなと思います。ただし、"ミスタジョ~ンズ~…"と終わるのがどうも心に残ってしまいます。みんなは助かったのだが、もしかしてジョーンズさんは…というのも暗示か…(-_-;)。

◆こちらAlternative Version。オーケストラや鐘の音も...。
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◆こちらはシカゴのスタジオにて。
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◆ New York Mining Disaster 1941 (Live in Las Vegas, 1997 - One Night Only)
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◆Beatlesの"She Loves You"とソックリだよとモーリスも言ってます(^▽^;) -The Three Kisses Of Love - 1959 / Remastered
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(この曲を購入)
アルティメイト・ベスト・オブ・ビー・ジーズ Original recording remastered

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こちらamazon.co.jp

(今日のお弁当)
*土曜日は"おにぎり🍙"でいいそうです。

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コメント

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英連邦と音楽

 業界っぽい話になっちゃいますが、ビージーズみたいに、イギリス連邦圏(イギリス、オーストラリア、カナダ、ジャマイカ、インド等・・・)のアーティストは、その広大な連邦の繋がりやネットワークを足がかりに世界へと羽ばたいていくサクセスストーリーがある種の王道?っぽいんですよね(カイリー・ミノーグなんかもそういう感じだったかも)。
 そういったミュージシャンそれぞれのいきさつを詳しく調べてみると色んな人員がえらい長距離移動させられたりしてて色々面白いなと思ったり。ボブ・マーリーなんかはジャマイカからイギリスに行ったら、イギリスに連れて来た当人のプロデューサーかマネージャーに仕事の予定が入って置いてけぼりにされちゃったり・・・

No title

kenさん、いろいろお詳しいですね!僕はこのブログをはじめる前は、英語の歌はえいごであって、アーティストが、米英、カナダ、オーストラリアなど、どの国の出身なのか、どんな経歴で全米ヒットに至ったのか、それほど気にはしていませんでした。ギブ一家(ビージーズ)が英国からオーストラリアに移って、、、なんて知らなかったなあ。でもこういう背景を知ると、昔から馴染んだ洋楽もちょっと違って聞こえるから不思議です。この曲もなぜ炭鉱をニューヨークに設定したのか考えたり、そしてまたビートルズのストロベリー〜と聴き比べてみるのもまた楽しくなりました。