Uncle Albert~Admiral Halsey / アンクル・アルバート~ハルセイ提督 (Paul And Linda McCartney / ポール&リンダ・マッカートニー) 1971



We're so sorry
Uncle Albert
We're so sorry
if we caused you any pain

We're so sorry
Uncle Albert
But there's no one left at home 
And I believe I'm gonna rain…

本当にすみません
アルバート叔父さん
もし気を悪くされたなら
申し訳ありません

本当にすみません
アルバート叔父さん
でもどなたもいらしゃらなかったので…
きっと雨が降ると思うんです…

(Storm)

We're so sorry
but we haven't heard a thing all day

We're so sorry
Uncle Albert
But if anything should happen
we'll be sure to give a ring

(嵐の音)

すみません
僕らも一日じゅう
聞いてるわけじゃありません

だからすみません
アルバート叔父さん
でももし何か起きたなら
すぐに電話をかけるようにします

(Telephone Call)

(Spoken) 
We're so sorry,
Uncle Albert
But we haven't done a bloody thing all day

We're so sorry,
Uncle Albert
But the kettle's on the boil 
And we're so easily called away

(電話の声)
申し訳ないですね
アルバート叔父さん
でも僕らも一日中
血なまぐさいことをしてるわけじゃないので…

すいませんね
アルバート叔父さん
でもヤカンが沸騰してて
僕らも簡単に呼び出されてしまうのでね

yeah yeah yeah yeah
Ooo Ooo…


Hands across the water (water)
Heads across the sky
Hands across the water (water)
Heads across the sky

両手は海を越えて
頭をあげて空を越えて
両手は海を越えて
頭をあげて空を越えて

Admiral Halsey notified me
He had to have a berth
or he couldn't get to sea
I had another look
and I had a cup of tea and a butter pie
(the butter wouldn't melt
so I put it in the pie)

ハルセイ提督から連絡を受けたよ
船を停泊させる場所がなくて
これでは海に出られないって言うんだ
再度点検してみたよ
そしたら紅茶とバター・パイがあったんだ
(バターが溶けないから
パイのなかに入れてみたよ)

Hands across the water (water)
Heads across the sky
Hand across the water (water)
Heads across the sky

両手は海を越えて
頭をあげて空を越えて
両手は海を越えて
頭をあげて空を越えて

Live a little, be a gypsy,
get around (get around)
Get your feet up off the ground
Live a little, get around

楽しもうぜ ジプシーになって
うろつきまわるのさ
一か所に落ち着かなくっていいよ
人生楽しむんだ ふらふらしてね

Live a little, be a gypsy,
get around (get around)
Get your feet up off the ground
Live a little, get around

楽しもうぜ ジプシーになって
うろつきまわるのさ
一か所に落ち着かなくっていいよ
人生楽しむんだ ふらふらしてね

Hands across the water (water)
Heads across the sky
Hands across the water (water)
Heads across the sky

両手は海を越えて
頭をあげて空を越えて
両手は海を越えて
頭をあげて空を越えて…!

Written by: Paul and Linda McCartney

notify=〔正式に人に〕通知する、告知する
berth=停泊位置、停泊所、仕事、職
Live a little=ちょっとは楽しもう!、もっと人生楽しもう!

Released in 1971
US Billboard Hot100#1(1)
From The Album“RAM”

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ビートルズ解散後、ポールがソロになって、初めての全米No1になったのがこの曲でした。作者クレジットだけじゃなくアーチスト名も"ポール&リンダ・マッカートニー"となっています。
レコードの発売元"ノーザン・ソングズ"のオーナー"ルー・グレイド"は「リンダに曲などかけるはずがない」と訴訟を起こしましたが、最終的には取り下げられました。ポールは次のように言っています。

曲の半分はリンダと一緒に書いたんだから、彼女の名前があって当然だろう。ソングライターとして認められてるかどうかは関係ない。…とにかく誰であれ、どんな形であれ、本当に僕の歌作りを手伝ってくれた人は、その歌の一部を担うことになると僕は思う…。


◆上記のポールの言葉。リンダを周りに認めさせたかったということもあるでしょうが、この曲は2曲が合体!?、曲構成も複雑で、またいろんな効果音が入ったりしていますよね。こうしたアイデアもリンダと一緒にああだこうだ、それいいね!など作っていったのかなと想像します。
まあポールはこういうタイプの曲を作るのはお手の物?ですよね。ビートルズ時代には"A Day In The Life"、そして"Abby Road"のSide Bだとか、ソロになってからは"Band On The Run"など、"組曲"の作品はなかなか聴き応えがあります。

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◆ポールには実際に"Uncle Albert"が存在したようです。ポールはインタビューアーのポール・ガンバチーニに次のように答えています。

僕にはそういうおじさんが本当にいて、酔っぱらうと誰かれかまわず、聖書を引用して聞かせるんだ。何年か前に死んじゃったんだけど、本当にいい人だった。


また"Adnmiral Halsey"も"ウィリアム・フレデリック・ハルゼー・ジュニア"という名前で実在する米国の軍人。最終階級は元帥で、太平洋戦争において第3艦隊司令長官として日本軍と戦ったそうです。

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…とそれはそうとして、この曲の歌詞の意味は…というと、よくわかりませんねえ(-_-;)。歌詞の意味の本当のところについてはポールも語っていないため、「意味不明」として扱われているようです。そのためいろんな解釈もあるようです。例えば"アルバート"は"アインシュタイン(Albert Einstein)"のことで、電話で謝っているのは米国がアインシュタインの理論を兵器開発と使用(日本への原爆投下)に繋げてしまったこと、なのではないか…とか。うーむ、あまり解釈を固定せずに、未完成の曲を"繋ぎあわせ"たものとしてとらえて、歌詞はだいたいで、ポール(とリンダ)の変幻自在な音楽を楽しむ曲、ということでいいんですかね。

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◆…でも「めったPOPS」ではそういうわけにはいかないでしょ!と思っていろいろ検索したりしてみました。

◆すると…「アンクル・アルバート」に電話をかける前半ではなく、後半のコーラス部分の" hands across the water"の部分の意味を考えるのに、興味深い記事を見つけました。1984年のプレイボーイ誌によるポールへのインタビューなのですが、ビートルズの"Back In The U.S.S.R"についてポールが答えています。

この曲はビーチ・ボーイズのパロディで書いたのさ、"Back In The U.S.A"はチャック・ベリーの曲で、この歌はいろんな場所からアメリカに連れてきてくれるよね。ジョージアの少女が実際にはカリフォルニアにいるのにウクライナのような場所について話すっていうアイデアがいいなと思ったんだ。(It was also hands across the water, which I'm still conscious of.)=それは僕が今だに関心を持ってる、海を越えて握手するようなものさ。海の向こうの人達も僕らを好きでいてくれる。だってみんなクレムリンのボスがダメだって言うかもしれないけどね。子ども達もみんなそうさ。こういうことが僕にとって人類の未来のためにとても重要だと思うんだ。


とりあえず「アンクル・アルバート」については横に置いておいても"Hands across the water"という言葉はポールにとっては「世界平和」につながる意味を持っていそうです。すると「アルバート叔父さん」=「アインシュタイン」説もまんざらではなさそうに思えてきます。

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「アンクル・アルバート」の歌詞で、主人公は「雨を予言(ほぼ確信)」していたところ、やはり雨が降りました(しかも嵐模様)。そして実際に電話の呼び出し音が鳴り(イギリスの電話機の音らしい)、ガチャっと音がして電話口で聞こえる声になります。最初はこれ「アルバート叔父さん」が話してるのかと僕は思っていましたが、「アルバート叔父さんの耳に聞こえた声」なんですね。電話口で話している声は少し慣れ慣れしい?横柄な感じもします。本当に申し訳ないと口では言っておきながら、心のなかでは思ってもいないような…。"一日中血なまぐさいことをしてるわけじゃない"も戦争を暗示してるとも言えますし、"やかんが沸騰して、すぐに僕らは呼び出される"=司令官の指示が次から次へと出てくる。"やかん"は"司令官"であり、さらに言えば"ハルセイ提督"!?
 終盤の「Be a gypsy get around」については"原爆が落とされる世の中"になっちゃったらジプシーになるしかないよな…!と開き直って(ポールの皮肉)歌っているようにも聞こえてきました。

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◆また、この曲のWikipedeaには、 Andrew Grant Jacksonという方の解釈が載っていました。この解釈もなかなか面白いです。要約すると(僕のいい加減な要約ですのであしからず)

・この曲はビートルズ解散についてのポールの感情の余波から書かれたもの。
・解散させてしまったこと…について謝るポール。
・様々なサウンド効果はビートルズの"Yellow Sabmarine"を表してる。
・ポールは"平穏な暮らし"="a cup of tea and a butter pie"をいつまでもしていたいのだが、"ハルセイ提督"が"音楽作りに戻れ"と言ってきている。
・"ハルセイ提督"を引き合いに出したのは、彼が太平洋戦争の指揮を取った提督で"after the war, the Japanese language will be spoken only in hell"などの発言もしているから。(ポールのビートルズ時代のパートナーであるジョンが日本人であるヨーコと結婚していたから)
・"Hands across the water"は、"All hands on deck!(全員甲板へ=総動員だ!)"という軍隊用語をもじったもの。
・最後の"Gypsy"のくだりは、ポールはソロになってスタジオに籠ってレコーディングしていたところ、そろそろ音楽活動を本格的に始め、ツアーも開始しようか…という意味。

なかなか強引なところもあります(^▽^;)が、面白い解釈ですね。

…さすがに「めった和訳」でも「これだ!」と解釈を一つにすることはできませんでしたが、こういう「何かを暗示した物語」風の曲というのも洋楽の面白さですよね。(苦しいまとめだなあ)

◆ジョン・レノンの31歳の誕生日に集まった仲間で歌います~Uncle Albert/Happy Birthday/My Sweet Lord。ジョン以外に、フィル・スペクター、アラン・ギンズバーグ(詩人)、リンゴ・スターが参加とのこと。(みんな酔っぱらってるのかな)
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◆アルバム「RAM」から日本ではこちらがシングルカット「Eat At Home」。邦題は「出ておいでよ、お譲さん」。
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◆アルバム「RAM」のラストを飾るのは「The Back Seat Of My Car」。最初はゆっくりしっとり、ストリングスも入り、最後には壮大に終わるのがポールらしい!
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(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia ウィリアム・ハルゼー・ジュニア
・Wikipedia アルベルト・アインシュタイン
・Wikipedia Uncle Albert/Admiral Halsey
・ビルボード・ナンバー1・ヒット1971-1985下(音楽之友社)

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コメント

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No title

めった訳も分かりやすかったですし、解説も面白かったです。なんか人を食ったような曲だな。でもポールらしい楽しい曲だな。Beatlesでもそうだったしな。たぶんあまり深い意味はないんだろうな、なんて思って深く考えてませんでした。

No title

Paul's Songのなかでもずっと避けて和訳してこなかった曲です。「なんか意味あるだろう、でも今は調べてる余裕ないしな~」と思って今日まで来ました(笑)。「なんか意味あるだろう」(こういう意味だったら面白いな)という前提でのめった和訳になってます!,,,実はほんとに意味ないのかも (^.^)。今度、時間あったらポールに聞いてみよう。(←どなたかお願いします)