Long Tain Runnin' / ロング・トレイン・ランニン (The Doobie Brothers / ドゥービー・ブラザーズ)1973



Down around the corner
A half a mile from here
You see them old trains runnin'
And you watch them disappear

Without love
Where would you be now
Without love

その角を曲がって遠くから
ここから半マイルほど先からさ
おんぼろ列車がやってくる
そいつが消えるまで 見つめるおまえ

愛を失って
おまえは今どこにいる?
愛のないままで...

You know I saw Miss Lucy
Down along the tracks
She lost her home and her family
And she won't be comin' back

Without love
Where would you be now
Without love

ミス・ルーシーを見かけたよ
この線路に沿って 離れていくんだ
家も家族も失ったあの娘
もう戻ることもないだろう

愛を失って
おまえは今どこにいる?
愛のないままで...

Well the Illinois Central
And the Southern Central Freight
Gotta keep on pushin' Mama
'Cause you know they're runnin' late

ああ イリノイ・セントラル鉄道
サザン・セントラルの貨物列車
急いで進まなきゃいけないぜ
だってもう遅れてるんだ

Without love
Where would you be now - now, now, now
Without love

愛を失ったおまえ
おまえは今どこにいる? ああ今どこに?
恋人を置いていってしまったおまえ...

Where pistons keep on churnin'
And the wheels go 'round and 'round
And the steel rails are cold and hard
For the miles that they go down

ピストンは激しく動き続け
車輪はぐるぐるまわっていく
鋼鉄の線路は冷たくそして堅いまま
何マイルをも走り続ける

Without love
Where would you be right now
Without love
Where would you be now

愛のないままで…
おまえは今どこに?
愛のないままで...
おまえは今どこなんだ...?

Writer(s)
Tom Johnston

freight=貨物運送、運賃
keep on pushing =どんどん前進する
churn=泡立つ、〈スクリューなどが〉激しく動く.

Released in 1973
US Billboard Hot100#8
From The Album"The Captain And Me"

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 ドゥービー・ブラザーズを聴いた経験ですが、最初はアルバム「スタンピード」がリリースされたときのFM放送。カセットに録音したのは「スウィート・マキシン」と「君の胸に抱かれたい」。また、3つ上の姉の高校の文化祭を観に行く機会があって、そこで一番上手いバンドが演奏したのがドゥービーの曲3曲「リッスン・トゥ・ザ・ミュージック」「チャイナ・グローブ」そしてこの曲「ロング・トレイン・ランニン」でした。ギターのカッティングがすごくカッコ良くて『僕もバンドやりたい!』と思いました。やらなかったけど(^▽^;)。
 あと雑誌の「ヤング・ギター」にドゥービーの日本公演の記事が出ていて、「ツイン・ドラム、トリプル・リードギターの大迫力!」という見出しでステージ写真も載っていたこともあって、「ノリノリのアメリカのロックバンド」という印象。全米No1になった"Black Water"はまだ耳にしていませんでしたのでパット・シモンズの南部の泥臭いような曲は知らなかったんですね。(聴いていたらまた印象が違ったでしょうね)
 だからそのあとリリースされた「Takin' To The Street」の表題曲を、やはりFMなどで聴いたときはその変容ぶりにびっくりしました。

まあ今となってはマイケル・マクドナルドにバンドの主導権が移る過程だったということですね。ドゥービーは「ミニット・バイ・ミニット」そしてシングル「ある愚か者の場合(What A FoolBelieves)」で全米制覇をします。

◆この曲「Long Train Runnin’」は解説も無用かと思いますが、マイケル・マクドナルド加入の前の時代、バンドがトム・ジョンストンを中心にしていた時代の代表曲ですね。イントロのギターのカッティングをはじめとして、リズムが立ち上がってくる出だしは聴いていてぞくぞくします。また間奏のブルースハープ(ハーモニカ)もいい。そしてラストが余韻を持って終わる…。日本では今でもCMなんかに使われているので多くの方が耳にしたことがある曲でもあると思います。
 
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 そんな有名曲なのですが、この曲は当初はタイトルも付けられていない、ドゥービーにとってはライヴでアドリブでジャムをするにすぎない曲でした。

作者のトム・ジョンストンは「僕は通常は曲を先に書くのさ。歌詞がつくまでえらくフ時間がかかるときもある。この曲はレコーディングするまでに3年かかったんだ。その間はしばしば、別な名前で呼ばれていたのさ。仮のタイトルは""Rosie Pig Moseley" で、そのあと"Osborn"というタイトルの曲だよ。

 トムは特に何も得るものもないただの"バーで歌うような歌"だと考えていましたが、プロデューサーのテッド・テンプルマンは"いや、この曲には何かある"とずっと考えていて、この曲にトムが歌詞をつけて仕上げることを信じていたそうです。

LongtrainRun.jpg

◆そんなエピソードを聴くと、歌詞は後から付けられたのでたいしたことないかな?と思えば、和訳してみたとこと、結構味わい深いものがありますね。

歌詞の3rd verseに出てくる「イリノイ・セントラル」ですが、これはかつて米国に存在していた鉄道会社の名前です。イリノイ州の主要都市であるシカゴからルイジアナ州ニューオーリンズ・アラバマ州バーミングハムを結ぶ路線で、1856年に完成した時点では「世界でもっとも長い鉄道」であったそうです。目にとまった「イリノイ・セントラル」の列車...この列車はこのあと長く長ーく走っていく、ことが想像できます。

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そんななかでの1st verse。
どこに行ってしまったのかわからない彼女。いま、彼女は何をしているんだろう?と思い浮かべる主人公。きっと彼女もこの列車を眺めて、いろんなことを考えているんじゃないんだろうか…?

2nd verse。ミスが付いていますので、ルーシーは若い女性。結婚前の女性です。彼女は家も家族も捨ててこの列車に乗っていきます。"down along the tracks"ですから、直訳では"線路に沿って遠くへ行く"ということではありますが、線路に沿って遠くまで歩いていくのではなく、列車に乗って(線路に沿って)行くんだろう、と解釈しました。長い経路の鉄道ですから、線路も長く長く続いている光景が見えます。

3nd verse。「サウス・セントラル」も会社かな?"Freight"は貨物なので、貨物の脇に「South Central Freight」と書いてあるのかもしれない。慌ただしく貨物を運んでいる様子が目の前に展開されているのではないかな。

…"Without Love..."。「愛のないままで」。"love"は「恋人」という意味でもありますので「恋人(主人公)を置いていってしまった」という意味でもあるのでしょう。

4th verse。ピストンは止むことなく動き、車輪は回り続ける。堅くて冷たい鋼鉄の線路。ずっとずっと長く続いていく…。

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長い長い経路を走っていく、イリノイ・セントラル鉄道の列車を眺めている主人公は、どこか遠くに行ってしまった恋人を想いながら、その距離のことや、忙しく駆け抜けていった愛のことを考えているのでしょう。そんななか、遠くから角を曲がって目の前にやってきた列車がまた通り過ぎて見えなくなっていきます…。

いったん歌詞を味わって、この曲を聴いてみると…こんな光景が浮かんできますよね。名曲です。

(The Doobie Brothers)
Listen To The Music / リッスン・トゥ・ザ・ミュージック 1972
Black Water / ブラック・ウォーター 1975
Take Me In Your Arms / 君の胸に抱かれたい 1975
What A Fool Believes / ある愚か者の場合 1979
I Keep Forgettin' / アイ・キープ・フォーゲッティン * Michael McDonald 1982

◆これは1982年のギリシアでのドゥービーの解散ライヴより。"Long Train Runnin'。ボーカルはコーネリアス・バンパス。
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◆1996年 再結成してトム・ジョンストンも復活のドゥービー。(from Rockin' Down The Highway)
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◆シンセサイザーが加わったアレンジバージョン。うーむ、あまり好きくない。列車の忙しなさだけが倍増し、主人公の気持ちを想像できる余地が減らされた感じがしてしまいます。
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ザ・ドゥービー・ブラザーズ

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ドゥービーの5枚組セット。こちらも2500円あれば手に入ります。
*"Doobie Brothers(1st)""Minute By Minute""One Step Closer"はVol.2の方に入っているのでご注意を。

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コメント

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列車

この曲のカッティング、実は僕もけっこう練習しました。
ドゥービーのツウィンドラムが列車のガタゴトを表現していていいですね。
70年代の来日公演の時はパットシモンズがボーカルやってて、「あ、だれが歌ってもいいんだ」と思ったのを覚えてます。
ところでフェアウェルツアーのクリップの中でボーカルやってるコーネリアスバンプスって、スティーリーダンの"Peg"のクリップでサックス吹いてる人と違うかな?

No title

はい、ドゥービーのライヴ動画を見ると…トム不在時には別なメンバーがこの曲を歌っていましたね。ところで、"Peg"のどのクリップだかがわからないのですが、Wikipediaによると、"Peg"のレコーディングにはコーネリアスの名前はクレジットされていません。でもマイケル・マクドナルド一座の一員(!)として、スティーリー・ダンとのセッションにも参加しているようなので、コーネリアスかもしれませんね。

ドゥービー

イーグルスと並んで70年代のアメリカンロックを代表するグループはやっぱりドゥービー・ブラザーズ。
その曲の中でも"Long Train Runnin'"は最も好きな曲で、今でもドライブのバックミュージックとして欠かせません。カッコいい曲ですよね。
マイケル・マクドナルドのドゥービーは別のバンドということで、トム・ジョンストンのドゥービーが私にとっての本来のドゥービー・ブラザーズです。

No title

星船さん、この曲聴いてドライブとはなかなか…やりますね (^^)/ 一緒に唄っちゃってアブナイんじゃないかな。くれぐれも事故らないようにお気を付けください…!