Rocket Man / ロケット・マン (Elton John / エルトン・ジョン)1972



She packed my bags last night,Pre flight
Zero hour nine a.m.
And I'm gonna be high,
as a kite by then

旅立つ僕に昨日 妻が荷造りをしてくれた
出発は午前9時
その頃 僕は高いところに旅出っていく
凧みたいにね...

I miss the earth so much, I miss my wife
It's lonely out in space
On such a timeless flight

地球をすごく恋しく思ってる そして妻も...
宇宙空間は淋しい場所だ
時の流れさえわからない旅...

And I think it's gonna be a long long time
Till touch down
Brings me round again to find
I'm not the man they think I am at home

Oh no, no, no, I'm a rocket man
Rocket man
burning out his fuse up here alone

思うんだ
地上に戻るのには長い長い時間になるよ
再び一周回るようになればわかるだろう
僕が家にいるときとは違う男なんだって

そう違うんだ 僕はロケット飛行士
僕はロケット・マン
宇宙で一人ぼっちで燃料を使い果たしちゃうのさ

And I think it's gonna be a long long time
Till touch down
Brings me round again to find
I'm not the man they think I am at home

Oh no, no, no, I'm a rocket man
Rocket man
burning out his fuse up here alone

そう僕は思う
地上に戻るのに長い長い時間になるよ
再び一周回るようになればわかるだろう
僕が家にいるときとは違う男なんだって

違う 違う 僕はロケット飛行士
僕はロケット・マン
宇宙で一人ぼっち 燃え尽きてしまう男なのさ...

Mars ain't the kind of place to raise your kids
In fact it's cold as Hell
And there's no one there to raise them
if you did

火星は子どもを育てるような場所じゃない
実のところ 地獄のように寒い場所さ
そんなことする人はここには誰もいない
もしそうしたとしても...

And all this science
I don't understand
It's just my job,
Five days a week
A rocket man,
A rocket man

たかがこんな科学技術さ
ちっともわからないよ
ただの仕事さ
週5日間働くだけだ
ロケット飛行士
ロケットを仕事にしてるお父さんさ

And I think it's gonna be a long long time
Till touch down brings me round again to find
I'm not the man they think I am at home

Oh no, no, no, I'm a rocket man
Rocket man
burning out his fuse up here alone

地上に降り立つまで
長い 長い時間になるだろう
また宇宙を周ったらわかるだろうな
僕が家にいる僕とは違う男なんだってさ

ああ 違うんだよ 僕はロケット・マン
ロケット・マンさ
空の上でヒューズをが切れてしまうのさ…

And I think it's gonna be a long long time
Till touch down brings me round again to find
I'm not the man they think I am at home
Oh no, no, no, I'm a rocket man
Rocket man
burning out his fuse up here alone

地上に戻るのに長い長い時間になるよ
再び一周回るようになればわかるだろう
僕が家にいるときとは違う男なんだって

違う 違う 僕はロケット飛行士
僕はロケット・マン
宇宙で一人ぼっち 燃え尽きてしまう男なのさ

Now, I think it's gonna be a long long time
And I think it's gonna be a long long time
And I think it's gonna be a long long time
And I think it's gonna be a long long time...

とても長い時間 かかるんだろうな
長い ながい 時間がね…

Songwriters JOHN, ELTON / TAUPIN, BERNARD J.P.
Lyrics c Universal Music Publishing Group

burn out=燃え尽きる;燃料を使いきる;ヒューズが切れる

Released in 1972
US Billboard Hot100#6
From The Album"Honky Chateau"

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昨年のエルトンの横浜アリーナの公演では、"Goodbye Yellow Brick Road"の後がこの曲"Rocket Man"でした。バックのスクリーンには宇宙の風景と宇宙から地球を見た図が...。(エルトン・ジョン 2015年ライヴ横浜アリーナ行ってきました

◆"ロケット・マン"は1972発表のアルバム「ホンキー・シャトー」のA面ラストを飾った曲。「ホンキー・シャトー」はエルトン初の全米アルバムチャートNo1(5週連続)を獲得し、エルトンの人気を決定的にした作品といえるでしょう。「ロケット・マン」も全英では初めてのトップ3ヒットとなっています。当時の状況や受け止めの詳しいことはわかりませんが、宇宙飛行士を歌った曲だと、故ボウイが1969年に"Space Oddity"で宇宙飛行士のロケット打ち上げから宇宙での視点を歌いましたが、エルトンの"ロケット・マン"は"ふつうの人"が宇宙飛行士になってるんだと言うことを改めて認識できるような歌でしたね。

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◆全盛期のエルトンを支えたプロデューサーである"ガス・ダッジョン"の1997年7月のインタビューでは、ガス・ダッジョンが「ベストだと思うエルトンのナンバーを5つ挙げてください」という問いに対して、「僕を救ったプリマドンナ(Someone Saved my life tonight」「僕の歌は君の歌(Your Song)」「リーヴォンの生涯(Levon)」「僕の瞳に小さな太陽(Don't Let The Sun Go Down On Me)」に続いて、「ロケット・マン」も挙がっていました。この曲"ロケット・マン"の発表のあと1973年にエルトンは自身のレコードレーベルを設立しますが、"ロケット・レコード"と名付けるほどですから、エルトンにとってもこの曲は印象深いのでしょう。

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◆この曲の主人公の"ロケット・マン"はロケット操縦士。
実際のロケット操縦士はものすごい訓練と過酷なトレーニングを踏まえてようやく宇宙へ旅立っていくわけですが、それほど大変な職業であることは、この曲からは伝わってきません。そして、この主人公は「ロケット飛行士」であることをそれほど誇りに思っているような感じでもありません。"僕は科学技術はわからない。ただ週5日間の仕事なんだ"と言いきります。そして、ロケット・マンは..."burning out his fuse up here alone"...一人きりで燃え尽きてしまう運命...と思っているようですね。

 リアリティを感じない"ロケット・マン"の歌詞。何故かというと、SF(Sicence Fiction)を元にしているからでしょうね。エルトンの相棒で作詞を担当しているバーニー・トゥピンは、"ロケット・マン"を書くのにインスピレーションを得た作品を挙げています。
 それは、1951年に発表されたレイ・ブラッドベリの短編小説「刺青の男(The Illustrated Man)」のなかに挿入されている「ロケット・マン」の話。そして、このブラッドベリの小説にインスパイアされたというパールズ・ビフォー・スウェイン(Pearls Before Swain)というアメリカのサイケデリック・フォーク・バンドが1970年に歌った「ロケット・マン」という歌です。

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◆バーニーは1950年生まれですから、ブラッド・ベリの「刺青の男」と「ロケット・マン」が出版された頃はまだ生まれたての頃ですね。小説「ロケット・マン」は時代が時代ですバーニーは物心がついて本を読むようになった頃、「刺青の男」という短編小説を読んだのでしょう。時代が時代ですから、小説「ロケット・マン」は宇宙旅行と宇宙飛行士の悲哀も想像で書いている部分が多いです。お父さんは「じゃあ、行ってくるね」と出かけ、お父さんの乗る宇宙船は田舎町の上空を通過します。"ぼく"と母さんは「あっいまお父さんの宇宙船が通ったね」と会話をしたりしています。
 お父さんは、帰宅した初日は仕事も忘れ庭仕事をします。でも二日目の晩になると、空を眺めるようになり、三日目の夜になるとポーチにずっと座って空をじっと見つめ…次の朝、母さんがまだ起きる前に黒いケースを持って「じゃあ、行ってくるよ」と言って、ぼくの手を握る。

「なあ、約束してもらいたいことがある」
「なあに」
「大きくなったら、ロケット・マンだけにはならないでくれ」
「...?」
「ロケット・マンというものは宇宙に出ていると家へ帰りたくなる。家に帰ってくると、また宇宙に出たくなる。こういう精神状態に憑りつかれたらおしまいだ…」
「でも…」
「今のおまえにはこういうことはわからないだろうな…。」
「ぼくは前からロケット・マンになりたかったんだよ」
「父さんはそれでも努力しているんだ。今度も家にい続けようとしたんだ…」

「父さんのようにならないと約束してくれ」
「...わかったよ」

そして父さんの宇宙船は...太陽に落ちたのだ。

◆バーニーの書いたこの曲の歌詞。"ロケット・マン"は"週5日の仕事なんだ"と自分で言い聞かせているのは、どうしても宇宙に魅かれてしまう自分、"burning out his fuse up here alone"という運命をわかっていても宇宙に行かずにはいられない自分を感じてるからでしょう。
僕はブラッドベリの「ロケット・マン」を読んで、エルトンの"ロケット・マン"を何倍も味わえるようになりました。ぜひ読まれることを、とくにエルトンが好きな諸氏にはおすすめします!

また"Pearls Before Swain"の1970年の「ロケット・マン」も和訳してみましたので、こちらも合わせてどうぞ。

◆“Rocket Man”が最高位6位を記録した週の全米チャートです。
US Top 40 Singles Week Ending 15th July, 1972

ビル・ウィザース「私を頼りに」が首位をキープ。12位から5位のルッキング・グラスの"Brandy"。バリー・マニロウの"哀しみのマンディ"やキッスの"ハード・ラック・ウーマン"と関係のあるポップス名曲です。そして20位から8位はギルバートの"アローン・アゲイン"。僕がポップスで一番好きな曲です(昔からそう決めている)。

-1 1 LEAN ON ME ??? Bill Withers
-2 4 TOO LATE TO TURN BACK NOW ??? Cornelius Brothers and Sister Rose
-3 2 OUTA-SPACE / I WROTE A SIMPLE SONG ??? Billy Preston
-4 3 SONG SUNG BLUE ??? Neil Diamond
-5 12 BRANDY (You’re a Fine Girl) ??? Looking Glass
-6 7 ROCKET MAN (I Think It’s Gonna Be A long, Long Time) ??? Elton John
-7 8 DADDY DON’T YOU WALK SO FAST ??? Wayne Newton
-8 20 ALONE AGAIN (Naturally) ??? Gilbert O’Sullivan
-9 10 (If Loving You Is Wrong) I DON’T WANT TO BE RIGHT ??? Luther Ingram
10 19 WHERE IS THE LOVE ??? Roberta Flack and Donny Hathaway

◆1972年のエルトンのライヴから。
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◆スコットランド、エジンバラ、1976年のライブから。
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◆ロケット・マンを歌うエルトンの背景のスクリーンには様々な映像が。
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◆デヴィッド・ボウイ「Space Oddity」。ロケット打ち上げのカウントダウンから曲が始まり...。
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◆小説「ロケット・マン」を読んでみたい人は...

刺青の男〔新装版〕 (ハヤカワ文庫SF) 文庫]

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レイ ブラッドベリ (著)
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