【ライヴ記録】Al Stewart Billboard Live Tokyo 2016 行ってきました

 アルの35年振りの来日公演。前回は1981年だから「24 Carrots」の“Midnight Rocks”(1980)のリリースの頃ですね。
東京のみ2日間、計4回の公演。僕は2日めの1st Stageにしたので、3回めのステージ。このあたりアーチストも慣れてくるころで変化球もあり!という見立てです(^▽^;) 結論から言えば、当たった!かな?

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・今回も僕はカジュアル席で気楽に…!他のアーチストより割安のチケット代(¥7.000)は、ステージが2名でのシンプルな構成(アルとマーク・マシッソの2名)だからでしょうね。マシッソだけに質素。なんちゃって。←いらん冗句。
・会場入ったフロントに置いてあったCDですがアルのもの3枚と、マークのもの2枚が置いてありましたった。アルは「Year Of The Cat」「Time Passages」ともう1枚!なんと「ゼロ・シー・フライズ」(サードアルバム、1970年発売 初めて英国チャートにランクインしたアルバム)が国内盤があるんだ。見たことなかった。でもその場では買わず。サイン会あったら買ったかも。あとで調べたら、ギターをジミー・ペイジが弾いてるらしいですね。知らなかった。

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・ステージ右側から見下ろすと、本当にシンプルなステージ。アルはギター1本勝負!?(替えのギターもなし)チューニング大丈夫かな。
・オペラグラスで観ると、マイク足元に手書きメモの用紙が見えました(セットリストでしょう)。恐る恐る見ちゃいましたが、ぼんやりと見え、「T.P」とか「Y.O.T.C」とか略して書いてあるのがわかりました。はい、彼の代表曲のあの曲ですね(^▽^;)。でも曲名らしきアルファベットの後に途中(→)とか(/)とかの記号もついているのも見えました。これはすべて同じセットリストではなく、4回のステージで曲を入れ替える記号なのかな?と想像、期待がさらに高まりました…!

◆土曜日公演なので18時開演。カーテンが閉まり会場が暗くなり、いきなりギターを抱えたアルが登場!白シャツ、金色の髪の少女ならぬ、白髪の上品なご年配紳士のいで立ち。(どこにでもいそうなご年配の紳士です)事前に今回公演のアルの写真を見ていたから髪の毛の変化には驚きませんでした(^▽^;)

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まずは一人でギターを弾いて歌います。1曲目は予想(予習)とおりでした! 

-1.House Of The Clocks



アコ―ステッィクな楽器はほんと弾き手の想いを表現できる楽器ですね。ときには強く、ときには弱いかすかな音を立て、感情を表現します。このスタイルでずっと演ってきたんだなということがもうよくわかりました。時の無常さ?が伝わってきます。"So long、so long so long…"。

2曲目に入る前に、マークをステージに呼びます。拍手のなかでマーク登場。フルートを持ったマークにアルのアコギが絡んで、さあ、と期待したところ、曲はなんと「上を向いて歩こう(SUKIYAKI)」でした!嬉しい日本へのサービス!で会場も笑いと大きな拍手。
そして弾き始めたのは「南極大陸」(アンタークティカ)です。

-2.Antarctica(南極大陸)



もうこの2曲だけで「時空を超えて」「南極探検隊」になってしまいましたが、さらに次の曲で「ライト兄弟」の時代に…。アルは"Love Songだよ…"と紹介していたように思います。「空を飛ぶことを夢見ていたあの娘はいまどこに?」。あの娘が消えてしまったのは、空飛ぶ魔法(Soecery)のせいなのでしょうか。

-3.Flying Sorcery(空飛ぶ魔法)



なんかこの曲、うるっときてしまいました。マークはこの曲ではパーカッションを叩き、ハーモニカを吹きました。曲によって、フルート、ハーモニカ、サックス、クラリネット、ボンゴなど使い分けることのできるアーチストなんですね。
アルのMC「フレンチ・レヴォルーション…」という言葉が聞こえたらすぐに拍手が…。やはりアルをよく知ってらっしゃるファンの方が大勢いらしていましたね。会場みんなで「フランス革命」の時代へ…。

-4.The Palace Of Vellsille(ヴェルサイユ宮殿)



マークの哀愁のあるフルートのフレーズに、栄えては滅んでいったかつての人達の歴史を感じ、アルのギターも力強いストロークでドラマチックな歴史を物語っているようでした。僕のこの曲の和訳記事のdemaさんが書かれたコメントを思い出します。「この歴史は、また明日繰り返されるかもしれないもの。君は過去に生きた誰かと同じ体験をするんだよ」。こんなことです。

アルの軽いMCで観客も笑いが起きたりしましたが、ステージでは重い歌詞を持つ曲が続きます。照明も赤いライトに代わり、マークはボンゴを叩き、アルのギターはスパニッシュ風。僕たちはフランスのあとスペインの国境へ…。

-5.On The Border(スペインの国境で)



スペイン国境での出来事と、その辺りに住む人々の暮らし自身が"On The Border"であること。アルはやっぱり吟遊詩人。アルバム"Year Of The Cat"は当時は僕はタイトル曲ばかり聴いていましたが、「On The Border」はシングルにもなったんですよね。当時は歌われてる内容はわからなかったなあ…。大ヒットにならないのが当然(!?)だよなあ(^▽^;)。

-6.Night Train to Munich



スペインの次はドイツへ。"Night Train to Munich"ですから、「ミュンヘン行き夜行列車」ですね。ジャズっぽいギター演奏はジャズ・ギタリストの Django Reinhardtの 'Hot Jazz' styleを取り入れているらしいですよ。詳しいことは僕にはわかりませんが(-_-;)。
マークはクラリネット→ハーモニカ→クラリネットと大忙しです。調べてみると、1940年にドイツ映画で同名のスリラー映画があるようですね。

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歌詞はやはり妖しい物語を語っているようですが、今現在は、ドイツ鉄道 (Deutsche Bahn) はミュンヘンにも行ける「シティ・ナイト・ライン(City Night Line, CNL)」が充実していて、妖しい列車ではない様子(^^)。まあ、ドイツの話ですので「はるちゃん」が解説してくれるでしょう(^▽^;)。

さて来ましたよ。「T.P」と略されたタイトルはこの曲でしたね!私たちはドイツから時空の旅へ!

-7.Time Passage



フォークのアレンジで、それはそれでよかったのですが、長年聴いてきたものからすると、ちょっと別曲のように聴こえないでもない、という感じでしたかね。一緒に歌いたかったのですが難しかったです。これもまたライヴの楽しさではありますが…(-_-;)。レコードでは、間奏で聴かれるサックスがひとつ聴きモノでしたが、マークが再現しようと奮闘していたようです!

-8.Katherine of Oregon



この曲は知りませんでした。モダンなワルツの曲。マークはハーモニカの演奏。アルのMCは"This is the song of forgetting…"と紹介していたように思います。今回のセットリストではアルの一番新しい曲ですね。2005年のアルバム"A Beach Full of Shells"から。

-9.Midas Shadow(マイダスの影)



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おおっ僕は予想はしてなかったのですが、またもアルバム「Year Of The Cat」からの選曲です。ライトも妖しい赤やピンクに。
ギリシア神話に出てくるミダース王は強欲で触ったものすべてを黄金に変えられる力を持っていたと言います。「王様の耳はロバの耳」の話に出てくる王様ですね。やはり「Year Of The Cat」のアルバムの曲たちはアルのセットリストでよく演られるな。

ここでアルは一度ステージから退席。(客席の端を通って階段を上がり、2階のスタッフルームへ)
マーク一人のステージに。

10.Fever (Marc Macisso)



あらかじめセットしてあった曲を流し、その曲に合わせてフルート→ハーモニカ→クラリネット→そしてボーカル! とても楽しませてくれたマークに大きな拍手!アル、すぐに会場に戻ります!(早っ!) そして再び2人で共演。
アルのMC「この曲は1973年の歌。こいつは"English Jokeだとかなんとか…"、よくわかりませんでした(^▽^;)

11.Soho (Needless to Say)



歌い終わったあとでアルは"この曲は Past、Present、and Future からの曲だよ"と一言。ここでも会場から拍手が!
そしていよいよ…おなじみのイントロをアルが弾くと…わかってるみなさんから拍手と歓声が。アル、いったん演奏を止める(おいおい 笑)。2回ほどこのくだりをやって(笑)本格的に歌います。

12.Year Of The Cat



昔のような声の伸びはありませんでしたが、アルのこの声、ひょうひょうと物語を語り歌う特徴的な声は変わってません。この不思議なタイトルと不思議な世界を歌った曲でアルは世界的に認められましたね。僕も洋楽を聴き始めた頃の自分を思い出します。
前半はタンバリンでリズムを取っていたマークは、サックスに持ち替えて、会場を吹きながら練り歩きます。アルはステージ上でその光景を見ながら嬉しそうにギターを弾いています。このペアのアコースティックなライヴもなかなかいいものですね!

大きな拍手に包まれてステージ終了。退場した二人をアンコールを求める手拍子が呼びます。
ああ、出てきてくれた!(わりとすぐに。1st Stageですから次もあるのでサッサと!?)

ん? なぜかビートルズのDay Tripperのイントロをギターで弾くアル(MCで何か言っていたのかもしれないのですが、ちょっと聞き取れず)。サプライズ的に演ってくれるのかなと思ったけど、やっぱり止め(笑)。選曲は…。

(Encore)
13.Almost Lucy



へえ~、アンコールはアルバム「Time Passages」から「オールモスト・ルーシー」でした。クラブで歌い、スターを夢見るルーシーの物語。そして夢破れたルーシーにもアルは歌いかけます…。

*******

南極、スペイン、ドイツ、ギリシア…と世界一周。フランス革命、ライト兄弟の初飛行、の時代へ。そして「猫年」も含め、時空の旅にアルはギター1本で連れて行ってくれました。
アルはギターを抱えた吟遊詩人だったんだなということを実感しました。たしかに僕が初めて聴いたアル・スチュワートは、プロデューサーとして起用されたアラン・パーソンズのサウンドであり、これがヒットにつながったわけですが、ギター1本のステージを堪能させていただくと、やはり「ストーリーテラー」なんだなあと思います。とても楽しませてくれました。(和訳の予習していってヨカッタと思いました)
楽器を多彩に演奏するマーク・マシッソ。ギター1本のアルのに、様々な楽器を使い分け演奏を加えてくれました。ありがとうございました!
アルの歌詞を和訳するのは少々ハードですが、色んな人物が出てきて色んな時代や出来事を、今の時代に合わせて語ってくれます。これはなかなかしんどいのですが、なかなか楽しいです!今回演奏してくれたけどまだ和訳してない曲も折をみて取り組んでいきたいと思ってます! 来年も元気で日本に来日してほしいものです(今回東京だけだったので、次回はぜひ大阪にも…)

・次回に来日してくれるときには、アルバム"Year Of The Cat"の全曲再現ライヴを演ってくれないかな!とも思いましたが、もうすでに海外ではやってたんですね
・今朝がたのdemaさんからいただいたコメントによると、demaさんがご覧になられた2nd Stageのアンコールでは、第29代アメリカ大統領を歌った"Warren Harding"を演ったとのこと。やはり日によって数曲を歌い分けていたようですね。ちょうどアメリカの大統領選のなか、今聴きたい曲ですね。

(5/7 1st Stageのセットリストと収録アルバム)

-1.House Of The Clocks(D)
-2.Antarctica(L)
-3.Flying Sorcery (Y)
-4.The Palace Of Vellsille(T)
-5.On The Border(Y)
-6.Night Train to Munich(B)
-7.Time Passage(T)
-8.Katherine of Oregon (A)
-9.Midas Shadow (Y)
10.Fever *by Marc Macisso
11.Soho (Needless to Say)(P)
12.Year Of The Cat(Y)
(Encore)
13.Almost Lucy(T)

(P)…Past,Present,and Future 1
(Y)…Year Of The Cat 4
(T)…Time Passages 3
(L)…Last Day Of The Century 1
(B)…Between The Wars 1
(D)…Down In The Celler 1
(A)…A Beach Full of Shells

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(Al Stewartの作品のめった和訳はこちら)
On The Border / スペインの国境で 1977
Flying Sorcery / 空飛ぶ魔法 1977
Broadway Hotel / ブロードウェイ・ホテル 1977
Year Of The Cat / イヤー・オブ・ザ・キャット 1977
Time Passages / タイム・パッセージ 1978
Song On The Radio / ラジオを聴いて 1979
The Palace Of Versailles / ヴェルサイユ宮殿 1978
Antarctica / アンタークティカ 1988
House Of Clocks / ハウス・オブ・クロックス 2000

◆Billboard Live Tokyoのある「東京ミッドタウン」はまだ新緑・ゴールデン・ウィークの企画を沢山やっていました。会場に入る前の腹ごしらえ(カジュアル席なので)、パン屋さんで焼き立てパンを買って中庭で食べようと思ったら様々な催し物が。
鯉のぼり企画も見ものだったけど、"世界の5大ウイスキーの飲み比べ"に魅かれたよ~。こちらは5/29までやってるとのこと。今度は、このために来ようかな…(^▽^;)

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コメント

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やっぱり!

やっぱりアルスチュワートはアルスチュワートだった!
ぼくの変な感想です。
最近の写真を見ていたら、すっかり気のいいおじさんみたいになってるなって感じてたんですが、生で見ると髪は薄くなってますが、端整な顔立ち、昔の彼でした。生まれの良さが出るのか、物腰が上品で柔らかい感じ。
MCでは、毎度のことですが、英語が部分的にしかわからないので笑うところも笑えなくて、彼の客席への語りかけにも反応できなくて悔しかったです。
バックバンドがいないので、ほとんどギターのストロークばかりで、彼の繊細なギターソロを聴くことができなくてちょっと残念でした。個人的にはOn The Borderのアレンジはちょっと残念。Time Passageは良かったです。
マークさんがもり立ててくれてなかなかに盛り上がったと思います。彼はサービス精神旺盛ですね。
ぼくの好きなアルスチュワートは過去の人じゃなかったんだなって、気持ちが温かくなりました。彼の歌声、ぼくは本当に好きなんです。ほわんとした気持ちで帰路につきました。

よけいなことではありますが、ぼくが以前訳したWarren Hardingの訳を見てください。

WARREN HARDING
僕はヨーロッパの我が家を後にする
新しい合衆国に向けて出発するんだ
ニューヨークの街は僕を呼んでいる
会社から1時間に1ドルが支払われるんだ

ウォーレン・ ガメリアル・ハーディング
ホワイトハウスでたった1人
1921年の夜明けを見ている
僕はただ誰かと語り合いたいんだ
語り合いたいんだ

僕には履くべき靴がない
丸1日何も食べていない
通りじゃほとんど手に入らないんだ
でも、自分どうなるかはわかっているんだ

ウォーレン・ガメリアル・ハーディング
煙もくもくの部屋でトランプをやっている
勝ったり負けたり、時間をつぶしながら
僕は誰かと語り合いたいんだ
語り合いたいんだ

今晩はふ頭に行くなよ
あのあたり、警官の姿は見えないけど
僕らは日の出の前に酒を運びだす
そう、やつらには見つからないはずさ

ウォーレン・ガメリエル・ハーディング
アラスカで、彼は人生を終える
女性達を残して、神はおかしなことをする
僕はただ誰かと語り合いたいんだ
語り合いたいんだ

こんなさびしい日々に僕を取り残さないで・・・。
こんなさびしい日々に僕を取り残さないで・・・。

ありがとうございました!

demaさん、ライブの感想、ありがとうございました。アルのこと、ほんとにお好きなようで、今回の来日公演は想い出深いものになりますね。あの聴き込んだあの歌をいまこの瞬間で本人が目の前で歌ってる!ということに感動しますよね。
WARREN HARDINGのdema和訳、ありがとうございました。そのままお借りしちゃおうかな(笑)。

No title

ご自由にどうぞ。でも、怪しげな訳だから元の詞を見てからにしたほうがいいですよ(笑)

そうしますね(^_^;)

怪しげ?とは思いませんが(^_^;)。
一度咀嚼して仕上げたいと思います!週末出張で土日休みなし(T_T)なので、しばしのお待ちをー!