This Guitar (Can't Keep From Crying ) / ギターは泣いている (George Harrison / ジョージ・ハリソン)1976



(one, two, three, four)

Found myself out on a limb
But I'm happier than I've ever been
But this guitar can't keep from crying

気がつけば独りぼっちの人生さ
だけど僕はこれまでになく幸せだよ
でもこのギターは声をあげて泣き続けるんだ

Learned to get up when I fall
Can even climb rolling stone walls
But this guitar can't keep from crying

倒れても立ち上がることを学んだよ
転がる石の壁だって登れたのさ
でもこのギターは泣き止まないんだ

This here guitar can feel quite sad
Can be high strung, sometimes get mad
It can't understand or deal with hate
Responds much better to love

このギターはとても悲しい気持ちがわかり
神経質にもなるし ときどき狂気をまとう
人を憎むことは理解しないし扱わない
人を愛することによく反応するんだ

I thought by now you knew the score
But you missed the point just like before
And this guitar can't keep from crying

もう きみも世間がわかってきたよね
でも以前のようにピントが外れてるよ
このギターは声を出して泣き続けてる

(this) guitar, it can't keep from crying
This guitar can't keep from crying

このギターは泣き続ける
ちっとも泣き止まないんだ

This here guitar can feel quite sad
Can be high strung, sometimes get mad
It can't understand or deal with hate
Responds much better to love

ここにあるギターはすごく悲しがったり
神経質だったり 狂気をまとうこともある
人を憎むことを理解するのはできないし
愛にはより反応するのさ

While you attack, create offence
I'll put it down to your ignorance
But this guitar it can't keep from crying
This guitar can't keep from crying

きみが怒りの感情で責めてきたときは
僕はきみは知らないんだと思うよ
このギターは声をあげて泣き続ける
このギターは泣くのを止めないんだ

This guitar can't keep from crying
This guitar can't keep from crying

このギターは声をあげて泣き続ける
このギターは泣くのを止めないんだ

Writer(s)
George Harrison

out on a limb=孤立無援の状態で 危ない橋を渡る
(limb=木の枝)
high strung=ひどく神経質
Respond=応答する
know the score=真相を知る 世間がわかっている
miss the point=論点がずれている
offence=怒りの感情
put … to ~=…を~のせいにする
I put it to her ignorance.
(それは彼女の無知のせいだと思う)

Released in 1975
US Billboard Hot100 no chart in
From The Album"Extra Texture (Read All About It)"

220px-Extratexture.jpg

 オレンジ色のアルバムジャケット「ジョージ・ハリスン帝国」から「二人はアイ・ラヴ・ユー」(You)に続いてシングルカットされたのは「ギターは泣いている」でした。
 やっぱりジョージと言えば「While My Guitar…」(もちろんSomethingもあるけど)と思っている人には「This Guitar(Can't Keep From Crying)」というこの曲のタイトルはビビッと来てしまいますよね。

This_guitar_japan.jpg

◆邦題のように「ギターが泣いている」歌なのですが、かつては「Gently Weeps」で泣いていたのに、今度は「Can't Keep Frome Crying」ですよ。「ずっと泣き続けてる」しかも「Cry」って。
*ここで英単語の違いによる「泣く」の違いについて調べてみます。
(このサイトを紹介させていただきます。cry, weep, sob「泣く」意味の違い、使い分け

(1)cry  :「泣く」の最も一般的な語
 最も一般的な「泣く」の意味を表す語です。声を出して泣くという意味合いです。大きな声で泣く場合や静かに泣くという場合もあり、おもにに悲しことや怪我などをして痛くて泣く‥‥というような意味で使われます。cryには「大声で叫ぶ」という意味もありますが weep や sob にはこの意味はありません。

(2)weep :静かに長時間泣く
 cry などに比べると静かに長い時間泣いている感じです。特に感情的に傷ついたときに使い、すすり泣くという感じになります。大人が悲しみをこらえながらすすり泣く・・というイメージです。
 weep は単独で使うと「静かに泣く」というイメージがあるので、
・ひどく     bitterly
・おびただしく  copiously
・おおっぴらに  openly
・こらえ切れずに uncontrollably
 というような意味を強める副詞が結びつくことが多いです。

(3)sob :声をあげてしゃくりあげる
 cry に比べると「しゃくりあげる」というような泣く動作や様子が強調されます。泣きながら激しく息を吸い込む動作をイメージするので、文脈的にもloudly,hysterically,aloud など声の大きさだけでなく、泣く仕草の大きさを意味しているものが多いです。

◆「静かに泣いていた」ギターはどうして「声を出して泣き続けて」いるのでしょう?歌詞を読むと、やはりこのギターはジョージ自身のことを歌っているんじゃないかって思えてしまいますね。

ここにあるギター(=僕)はすごく悲しがったり
神経質だったり 狂気をまとうこともある
人を憎むことを理解するのはできないし
愛にはより反応するのさ


孤独を感じてはいるもののやはり愛なんだって心のなかで話すジョージの姿が浮かんできます。

ただちょっと夢のない話かもしれませんが、この頃のジョージは音楽的にもなかなか上手くいかず、1974年11月~12月に敢行された北米ツアーが悲惨な結果に終わり、ヨーロッパ、豪州、日本ツアーがキャンセルに(武道館を予約していたようですよ)なります。
ジョージは失意のなかにあったのですが、次のアルバム作成が待っています。彼自身が立ち上げたダーク・ホースレーベルから自身のアルバムを発売するためには、アップルからもう1枚アルバムを出し契約を履行しなければなりませんでした。そんなことからも「話題性のある」「メディアが喜びそうな」曲を作る必要があり、「While My Guitar...」の"続編"を作る話になったのも考えられます(-_-;)。でもこの曲のギター、クラプトンでないのが残念。(ジェシ・エド・デイヴィスが弾いてます)ちなみにキーボードはゲイリー・ライト(夢織り人)、アレンジャーはデビッド・フォスターです。

(PS)もしジョージがまだ健在だったら、ギターが「Sob(声を出してしゃくり泣く)」してる歌を完結編として作ってほしかったな…。

◆オレンジ色のジャケットには文字がくり抜いてあり、中のジョージの笑った顔が通して見えるようになっていました。裏面には「Read All About It」の文字。「Extra!Read All About It!」とは新聞の号外を配る、呼びかけのセリフです。
GHAPPLEYEARS4.png

◆文化放送 All Japan Pop20では最高位6位でした。
(1976年3月第2週)

-1 サタデー・ナイト ベイ・シティ・ローラーズ
-2 ボヘミアン・ラプソディ クイーン
-3 ザッツ・ザ・ウェイ K.C.&サンシャイン・バンド
-4 青春の傷あと ミッシェル・ポルナレフ
-5 フォックス・オン・ザ・ラン スイート
-6 ギターは泣いている ジョージ・ハリスン
-7 レット・イット・シャイン オリビア・ニュートン・ジョン
-8 愛がすべて スタイリスティックス
-9 フライ・アウェイ ジョン・デンバー
10 ヴィーナス・アンド・マース~ロック・ショウ ポール・マッカートニー&ウイングス
11 Ginza Redウィウイ デイヴ
12 歌の贈りもの バリー・マニロウ/デビッド・キャシディ

◆「ジョージハリスン帝国」より。"答えは最後に(The Answer's At the End)"
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◆ジョージのボックスセット「The Apple Years 1968-75 Box set」が発売されたときのプロモーションビデオ( Released 22nd September)
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『ジョージ・ハリスン:アップル・イヤーズ1968?75 <BOX SET>』UICY-76634 18,900円(税込)

☆豪華BOX仕様
☆高音質CD SHM-CD (国内盤のみ)
☆2014年最新デジタル・リマスター
☆各タイトル デジスリーヴ仕様
☆英語ブックレット&日本語ブックレット付(オール・シングス・マスト・パスは歌詞入りポスター付)
☆レア・フォト満載、ダニー・ハリスンのコメント、ケヴィン・ハウレットのライナー入りのオリジナル英語BOX用ブックレット付 (翻訳付)
☆特典DVD付 (字幕入り)

(この記事で参考にしたページ)
・Wikipedia Extra Texture
・大人のロック「ジョージハリスン至福のサウンド」(日経BP社)
ジャケット写真もここからいただきました。

(この曲を購入!)Amazon.co.jp
ジョージ・ハリスン帝国 /ジョージ・ハリスン

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ギターは泣いている

ジョージ・ハリソンのこの「ギターは泣いている」、私が洋楽を聴き始めてからそんなに経っていない頃のヒット曲で、ラジオで聞いてなんとしてももう一度聞いてみたくなりシングルを購入して何度も聞きました。今聞いてもほんとに良い曲ですね。まさにギターがcryingしている名曲です。
アメリカではヒットチャートに入ってきませんでした、シングルカットしなかったのでしょうか。
キーボードはゲイリー・ライトでアレンジャーはデビッド・フォスターだったのですね、それも貴重です。

チャートインせず?

星船さん、チャートの順位が抜けてましたね(^_^;)。改めて調べたら、どうもシングルカットはしたもののHOT100にはいらなかった?様子。名曲であってもヒットとは別問題ですかね。僕はどうしてもweep の方を耳にすると、このcryの方を思い出し、聴きたくなります。